テキサス駐在の日々

2020年3月より妻と子供2人でテキサスに住んでいます。
ライフワークである英語学習とテキサス生活について
私の経験をリアルに記事にしています。

カテゴリ: その他

今回が初めてのライセンス更新でしたが無事に更新が完了しました。

Ethicsの受験期間を間違っておりExtension申請をした事を記事にしました。
その後の続報です。

Washington State Board of Accountancyより
2021年2月にEthicsを受験している事を確認したので今回はExtension扱いではなく、
通常の更新として承認しますという連絡がありました。
半年前というルールには違反してしまいましたが、
2021年内に受験していたので特別に取り計らってくれたようです。

Extensionは1度使うと2年連続では使えないので安心です。
アメリカはこういう柔軟なところが好きです。

これで、2025年まではUSCPAを名乗る事ができるようになりました。


2019年にUSCPAライセンスを取得してから初めての更新時期になりました。
万全を期して臨んだつもりでしたがやってしまいました。

USCPAのライセンスには有効期限があり更新手続きが必要となります。
更新にあたりCPE(Continuing Professional Education)の単位取得が必要となります。
私はCPE取得にあたってはSurgentというところに申し込んでいます。

一昨年にワシントン州の更新ルールが変更となり、
毎年CPE(Continuing Professional Education)を20単位取得する必要があります。
毎年最低20単位、合計120単位を取得している事を確認していたのですが、
ワシントン州のEthicsでやってしまいました。
ワシントン州のEthicsを必修として受ける必要があるのですが、
ライセンス更新手続きをする日から6カ月以内に受けないといけないのを知らず、
昨年の2月に単位を取得してそのままにしていました。

更新手続き中にCPE Trackerの情報を読み込まれた段階で前に進めなくなり、
調べていて発覚した次第です。
幸い、延長申請ができるようになっているので、
早速2022年のEthicsの単位を取得して延長申請をしました。
実際にライセンスが更新されるのかどうか不安ですが、
どうしようもないので様子を見たいと思います。

ライセンス更新にあたってはこのサイトを参考にさせていただきました。
https://www.accountingforworld.com/uscpatop/cpetop/renew-license/




USCPAの試験は日本で今まで受けてきた試験と違いトリッキーでした。
「問題の難易度が変動する」と「ダミー問題がある」からです。

まず、「問題の何度が変動する」話ですが、
いくつか試験の前提条件を記載しておきます。
USCPAの試験はコンピューターで実施されます。
試験は「テストレット」という塊になっています。
選択問題は3つのテストレットに分かれており、
1つのテストレットが終わって次に進んだら戻ることはできません。
この、「次に進む」タイミングで、
前のテストレットの正答率で次のテストレットの難易度が変わります。
正答率が高ければ難しく、正答率が低ければ簡単になります。

そのため、受験中の「できた」「できなかった」という感覚があてになりません。
「できた」と感じても点数が低かったり、
「できなかった」と感じても点数が高かったりします。
そのため、試験中はあまりそういったことを考えない方がいいです。
特に「できなかった」と思うとパフォーマンスが下がりますので。

次は、ダミー問題です。
試験問題の中に、10%~20%ほど採点されない問題があります。
正直どれがダミー問題なのか受験中はほとんどわかりません。
私の場合、
問題文の意味すら全く理解できない問題にいくつか遭遇したので、
ダミー問題だろうと勝手に決めつけて適当に答えて先に進みました。

USCPAでは時間が命です。
試験は4時間の長丁場ですが、とにかく時間が足りません。
選択問題は1問1分半平均で解く必要があります。
問題を何度も読み返しているだけですぐに1分半が経ってしまいますので、
パッと見て分からないものは潔く飛ばすしかありません。

USCPAの試験では知識だけではなく、
忍耐力や精神的な強さなども試されているのかなと試験中は感じていました。
とはいえ、日本の公認会計士と違い目標の合格率のようなものはないので、
試験でそれなりの点数さえ出せば合格できます。

かなり複雑な仕組みになっているので、
小手先のテクニックではなく、
とにかく自分を信じて、自信をもって取り組むのが一番の近道だと思います。

前回に続いてUSCPA挑戦の記録ですが、
今回は予備校について書こうと思います。

USCPAの予備校としてメジャーなところは以下の4つだと思います。
・アビタス
・プロアクティブ
・TAC
・大原

なんとなく専門的な学校の方がいいかなと思い、
アビタスとプロアクティブの話を聞きに行き、
最終的に「プロアクティブ」を選択しました。

プロアクティブを選択した理由は2点です。
1.とにかく資格取得に注力している
2.初期費用が安い

1.については先生の考え方の問題ですが、
とにかく短期間で資格取得することを最優先に考えられています。
そのため、授業でも試験に出ない部分は大胆に端折ります。
授業も要点の説明と問題を解く方に力点を置かれており、
細かい理屈を深く説明するような事はあまりありません。

一方、アビタスの体験授業を受けて説明会を聞いた感じでは、
大学のようにしっかりと教えてくれるスタイルだと感じました。
しかし、その分、受験開始までの期間が長く、
モチベーションが維持できるか疑問だったのと、
正直授業がまじめすぎて寝ない自信がありませんでした。
大学的スタイルが好きな人はアビタスがよいかと思います。

プロアクティブでは先生がすごいハイテンションテンションで
スピード感を持って授業を進めていきますし、
眠くなりそうなポイントではすごい大声で説明します(笑)
先生が授業中に話す経験談のような具体例は非常に面白いので、
それなりに飽きずに授業を受けられます。
しかし、職業差別・人種差別的な発言が散見されるので、
そういったことが気になる人はやめた方がいいかもしれません。

2.についてはプロアクティブは初期費用が安めに抑えられており、
そこから必要に応じてコストが上積みされていくスタイルなので、
はじめてみて挫折した場合にもダメージが少ないと思いました。

アビタスは初めからある程度必要なコストはすべて包括している感じです。
初期費用は高いですが、後から追加費用を払いたくない人には良いと思います。

上積みコストの主なものは単位の取得です。
USCPAを受験するにはまず、受験資格を満たすまでに長い道のりがあります。
4年制大学を卒業している必要があり、
そこにさらにUSCPA受験に必要な科目の単位を取得している必要があります。
私は理系大学だったため認定される単位が非常に少なく、
かなりの単位数を取得する必要がありました。
必要な単位を取得したら大学の卒業証明書(英文)と
その単位を所定の認定機関に送付して受験資格を満たしている証明をしてもらい、
やっと受験にこぎつけることができます。

正直、受験までの手続きだけでくじけそうになりますが、
予備校の窓口の人が手取り足取り教えてくれるので何とかできました。

ちなみに、追加単位の取得については各学校が仕組みを用意してくれているので、
あまり心配することはありません。
プロアクティブではグアムの大学と提携しており、
WEB経由のテストを受ければグアム大学の単位を取得できます。
難易度はそれほど難しくありませんし、
そのほとんどはUSCPA受験に通じる内容が中心ですので、
このテストに受からなければUSCPAの受験はあきらめた方がよいというレベルです。

実際にいくらかかったかを調べようかと思いましたが、
合格後1年後くらいに資料を整理してしまい、
情報が全部揃っていないので覚えている限りで記載しようと思います。

【 資格取得まで 】73.5万円
1.プロアクティブ申し込み:30万円(通学コース)
2.単位取得:12万円(4科目12単位)まずはNY州で受験-->ワシントン州でライセンス取得
3.成績証明取得・学歴審査:2.5万円(225 USD+大学の英文成績証明取得)
4.受験費用:約29万円($2,604.9(出願料+受験料+International費用))
FAR:$700($150+$193.45+$356.55)
AUD:$625($75+$193.45+$356.55)
REG:$639.95($75+$208.4+$356.55)
BEC:$639.95($75+$208.4+$356.55)

【 ライセンス取得 】42.5万円
5.プロアクティブ(ライセンス取得サポートサービス):3万円
6.単位追加取得:33万円(11科目33単位)
7.合格実績トランスファー(NY州-->WA州):$25
8.AICPA倫理試験:約2.5万円
9.ライセンス申請費用:3.6万円($330)
8.学歴審査:


ざっくり100万くらいは払った感覚でしたが、
改めて計算してみて大体合致していることが分かりました。
それにしても試験1回受けるのに$600ってえげつないですね。
ちなみに、最近の費用を見ると10%前後値上がりしている印象ですので、
これから受験されようと考えている方はもう少しかかると思います。
International Fee: $371.55
NY州の各科目の費用:$170(出願料)$224.99(受験料)

約2年間の時間と100万円をかけて取得したライセンスを
全然生かせていないのが情けない話ですが、
この先いつか役に立つことがあるかもしれないと信じて生きていきます。

USCPA資格を取得するには4科目を合格する必要があります。
また、合格には有効期限があり1年半過ぎると無効になります。
その場合、改めてその科目を合格する必要があります。

再度受験するのはモチベーション的にかなり厳しいと思いますので、
1科目目を合格してから1年半以内に残り死ぬ気で合格しないといけません。

USCPAには以下の4科目がありますが、
私の考える難易度は以下の通りです。(1が簡単、4が難しい)
1.BEC(Business Environment & Concepts
2.FAR(Financial Accounting & Reporting
3.REG(Regulation
4.AUD(Auditing

理由はそれぞれ以下の通りです。
1.BEC
 社会人経験があれば比較的簡単です。
 範囲は広範ですが一般的なビジネス知識ベースの問題が中心で、
 理解が難しい部分というのはそれほどありません。

2.FAR
 会計知識を問われます。一番内容が面白いと感じました。
 会計のバックグラウンドがない人には難しい場合もありますが、
 計算問題が多いので英語のハンデは低めです。
 日本人は計算問題に強いので日本人の合格率が高いと言われています。
 そういう意味で日本人にとっては合格しやすい試験です。

3.REG
 税務知識を問われます。
 まず、アメリカの税金の仕組みの話なので、
 日本に住んでいる日本人にとってはほとんど何の役にも立たない知識です。
 そういう点で勉強するモチベーションが湧きづらいのが難点です。
 また、税務なので理解力というよりは暗記力が非常に重視されます。
 課税と非課税の内容や基礎控除の金額等を暗記しないといけません。
 はっきり言って勉強していて本当につまらないです。
  
4.AUD
 監査の試験になります。
 内容的にはFARに次いで面白いと感じましたが、
 試験の難易度は非常に高いと感じます。
 まず、問題が難解なため、英語のハードルが一番高いです。
 監査対象の状況説明が入りますが丁寧に理解しないと問題が解けません。
 また、最も厄介だと感じたのは「最も適切な回答を選べ」という設問です。
 選択問題の中で状況的に2つ適切な選択肢があるケースがあり、
 そのどちらが「最も」適切なのかを判断しなければなりません。
 英語のニュアンスを判断しないとわからないケースもあり、
 そういうケースはほとんど博打です。
 
私は以下の順番で受験しましたが、
次に受ける時もそうすると思います。
1.FAR
2.AUD
3.BEC
4.REG

FARはすべての基本となりますので、
まずはこれが合格しないとUSCPAを合格するのは無理だと思います。
そのため、まずはFARで腕試しをするのがよいと思います。

次に難易度の最も高いAUDを持ってきたのは、
何度かチャレンジできる期間を残しておくためです。
AUDの試験の中にFARに関連する内容もかなり出てくるので、
そういう意味でもFARの次に受けるのがよいと思います。

3番目にBECを持ってきたのは、
一番簡単なので、最悪AUDに落ちた場合でも並行して勉強できるからです。

最後にREGを持ってきたのは、
一番モチベーションを保ちづらい科目なので、
3科目すべて合格した後に、
これさえ受かれば全科目合格できるという点をモチベーションにするためです。
私の場合はトランプが税制を変更する前の最後の年のテストだったため、
このREGに落ちたら内容がかなり変わってしまうという恐怖もありました。

ということで、
とにかくまずはFARで腕試しをしていただいて、
試験の雰囲気や勉強方法のスタイルを作るのがよいと思います。

でわでわ

日本に居た2019年にUSCPA(米国公認会計士)を取得したので、
それについてもいろいろと書いてみたいと思います。
かなり昔の話でルールも変わっているかもしれませんが、
少しでもUSCPA資格に挑戦しようとしている方の参考になれば幸いです。
 
ちなみに、私は経理でもありませんし、
会計事務所にも勤めていないのでUSCPAの資格は全く活用できていません(笑)
いまはガバナンス的な仕事をしていますが、
もともとはネットワークエンジニアで会計の知識も全くありませんでした。
 
そんな私がUSCPAの資格を取ろうと思ったきっかけは、
当時経理部門とかかわるプロジェクトに関わっていたので、
自分も会計の知識を身に着けたいと思ったのと、
英語の勉強にもなるかなというのが動機でした。

簿記、BATICを検討しましたが、
どうせやるなら難しい方がいいだろうというのと、
「米国公認会計士」という響きがかっこいいのでUSCPAにしました。

USCPAを取得した場合のキャリアパスとしては、
外資系の経理部門や監査法人が主なものになります。
資格の取得後に監査法人の転職も検討しましたが、
仕事内容が魅力的に思えず転職は断念しました。
(事前に調べるべきでした)
 
そんな私が感じているUSCPAを取得したメリットは
・今の会社でアメリカ駐在の判断にプラスに働いた(おそらく)
・アメリカ人を威嚇できる(たぶんできているはず)
・資格としてかっこいい/すごそう
くらいです。

正直なところ、資格は持っていますが、
実務経験がまったくないので会計業務についてはほとんど素人と同じです。

最後にUSCPAについて簡単にまとめておきます。
その名の通りアメリカにおける会計士の資格ですが、
難易度は日本の会計士よりはるかに低いです。

日本の会計士の合格率は10%前後です。
Kaikeishi Pass rate

USCPAの各科目は50%程度です。
気を付けないといけないのは、50%はあくまで単独科目の合格率という点です。
資格取得には全4科目の合格が必須であり、
4科目を1年半以内に合格しないと期限切れになるというトラップがあります。
USCPA pass rate


私が資格に挑戦していて一番しんどかったのは『モチベーションの維持』です。
仕事をしながら挑戦していたので1科目ずつ受験しました。
1科目受けるのに3か月は準備期間が必要ですので最低1年間。
その前に会計の基礎勉強や受験資格のための単位取得で約1年使いました。
2年間を通して猛烈に勉強しないといけないので結構しんどいです。

私の場合は運よく1回目にFARに合格したので後に引けなくなったのと、
1回の試験代約5万円を無駄にしたくないという思いでがんばりました。

ちなみに、『英語』に関しては思ったほどのハードルではありませんでした。
試験では1問あたり1分半程度で解く必要があるためスピードが必要ですが、
ほとんどは似たような問題なので、
過去問を死ぬほど解いて身体に覚えこませるため、
初めの理解に多少時間はかかりますが受験に英語が障害になったという感触はありません。

次は、学校選びや必要コストについて記載したいと思います。


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